特集
Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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子どもに教えることは学生自身が学ぶ機会

 CUC生涯キャリア教育は、「キャリア教育プログラム」と「実践教育プログラム」で構成される。
 キャリア教育プログラムは、学生のキャリア形成を支援する正課で、「キャリアアップ科目」「インターンシップ」「基礎学力支援」の3つの柱から成る。
 実践教育プログラムは、地域との連携が軸となる正課外の活動だ。特徴的なプログラムは、小学生以下を対象にした2日間のイベント「キッズビジネスタウンいちかわ」。キャンパスに疑似的な町をつくり、そこで子どもが八百屋や書店などを開いて商品を売る。その町のみで通用する地域通貨で報酬を得て、飲食や買い物などで消費をするという、経済活動の疑似体験をする。銀行や公共機関もあり、社会やビジネスのしくみを体験しながら学べる。2009年3月の開催で7回を数え、大学のある千葉県市川市や、隣接する東京都江戸川区の教育委員会が後援。地域の評価は高い。
 学生はこのイベントの企画・運営を担う。山本教授は、「子どものさまざまな疑問に答える過程で、学生は教える以上に多くのことを学ぶ。大学での学習の意義を確認したり、自らのキャリアを考えたりする機会にもなっている」と評価する。

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2009年3月に開催したキッズビジネスタウンいちかわには、約800人の子どもが参加。「こうきょう」「しょくひん」など5つのエリアに分かれて活動した。

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