一連の取り組みに対する学生の満足度は高い。2008年度の１年生へのアンケート結果によると、ゼミⅠの満足度は「満足＋やや満足」が６５．７％だった。前年度のアンケートでは５５．６％だったことから、授業の改善が進んでいることがうかがえる。
　フレッシャーズ・オリエンテーションも、「満足＋やや満足」が８２．０％で、一定の役割を果たしているといえそうだ。
　全卒業生数に対する実質的就職率にも、めざましい成果が見られる。2002年度は男子５７．２％、女子５７．９％だったが、2007年度は男子７５．６％、女子８４．６％にまで上昇。4年間を通してのキャリア教育は着実に実を結んでいる。その一方で、以前は年々増えていた退学率が、初年次教育を本格化させて以降、漸減に転じたことも注目に値する。
　授業への出席率の上昇やキャンパス内でのマナーの向上にも成果があった。笹金教授によると、教員と学生が気軽に会話するようになり、キャンパスの雰囲気が格段に明るくなったという。ゼミⅠを機軸とした人間関係づくりが成功し、充実した大学生活を送る学生が増えていることをうかがわせる。
　夏休みに開催している「父母の会」では、きめ細かい指導に「ありがたい」との声が多く、保護者からも高い評価を得ている。