特集

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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学校類型によって 異なる情報ニーズ

 大学選択指導で重視する情報、把握している情報は、高校卒業後の進路状況や学科構成などの学校類型によって違いが見られる。
 「A・教学内容にかかわる情報」「D・卒業生に対する社会的評価」は、把握度には学校類型による差は見られないものの、重視度は進路多様校(進学率が低い)のほうが進学重点校(進学率が高い)よりも高い。一方、「G・入試選抜にかかわる情報」は、学校類型による重視度に差はないが、進路多様校の把握度が相対的に低い。進路多様校に対しては、大学の入試から社会に出た後の情報まで、今以上に提供する必要がありそうだ。
 学校類型間の格差が大きい情報は、「B・専門教育の充実度」「H・雰囲気と大学生活」。共に、進路多様校では重視度も把握度も低いが、進学重点校ではいずれも高い。進学重点校に対しては、大学院も含めた教育・研究の内容、体制だけでなく、取り組みによって得られた実績を伝える必要があるだろう。
 「C・キャリア形成支援にかかわる情報」「E・教育方法の改善(FD)への取り組み」は、進学重点校、進路多様校共に、いずれの項目も重視度・把握度が低い。ただ、2004年調査と比較すると、進学重点校、進路多様校共に、把握度はやや上がり、大学からの情報提供、高校教員の情報収集が強化されていることがわかる。これらの情報は、今後、志望校選択において必要性が増すと予想され、積極的に発信すべきだといえる。


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