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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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卒業生の社会的評価は 重視度の割に低い把握度

 重視する情報を、高校教員が十分把握しているかを見ると、項目によってばらつきがある。
 把握度が高いのは、「G・入試選抜にかかわる情報」だ。特に、「12・入試の難易度」の肯定率は89%、「13・教科試験の内容と傾向」「14・小論文・面接の内容と傾向」は、肯定率がそれぞれ80%近く、大学入試について十分に把握しているといえる。
 「A・教学内容にかかわる情報」の把握度も高い。「1・興味・関心にあう勉強ができるかどうか」の肯定率は約64%だ。大学選択指導では、大学での学びを最も重視していることを考えると、大学の教育内容と生徒の希望とのマッチングは、ある程度できているといえる。
 2004年調査と比較して把握度が高いのは、「23・卒業後の(大学院への)進学状況」「22・卒業後の就職状況」「29・奨学金制度などの充実度」「25・施設・設備の充実度や大学の立地条件」だ。これらの情報については、大学からの提供、高校の収集が、それぞれ強化されていることが要因として挙げられる。
 重視度が高い割に把握度が低いのは、「D・卒業生に対する社会的評価」の情報だ。情報充足率(把握度÷重視度×100)は41%と、情報が高校に届いていないことを示している。

図表2:大学選択指導のために教員が重視する情報とその把握度(肯定指数)

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