「生徒に対する学習の動機付けに苦労している」と答えた高校教員は、62%に達した。これを否定する教員は16%で、すべての設問の中で最低値となった。しかも、学校類型間格差は極めて大きく、肯定率は、進学重点校が33%であるのに対し、進路多様校では80%に達していることが注目される。多様なインセンティブを準備しても、進学重点校ではそれが機能し、進路多様校では機能していない。
高校生調査の結果では、進学重点校と進路多様校の生徒の「やる気」に対する肯定度の違いから、隠されたカリキュラム(学校文化)の有無が生徒の「やる気」に影響していることもわかった。
「やる気」は個人の属性というより、その人の置かれている状況(特に人間関係)によって、「ふくらんだり、しぼんだりする」ことを学校類型間格差の存在が教えてくれる。
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