向上心(アスピレーション)は、「実現できるかどうかが不確実な目標設定」と「不確実性に挑戦するプロセス」で生まれる。
不確実性に挑戦するためには、方法と段取りといった戦略性が不可欠である。「なりたい自分」=目標の設定ができないと、自ら進んでやる学びの行動は起こらず「やる気」も生まれない。
大学教育に、キャリア支援教育の充実と、高大連携による教育活動の継承性の実現を期待する高校教員が増えた。これは、高校の教育活動だけでは自己形成を完結できないため、若者の大学でのさらなる成長を期待せざるを得ない状況が強まってきたことを示している。
大学生活を体験することで「何ができるようになったのか」を確かめたいと願う高校教員は、大学教育を評価する視点が「何を教えるのか」から「何をできるようにするのか」へと変化し、新しい教育観が静かに高校教育現場に浸透しつつあることを教えてくれている。 |