大学連携が生む地域の活力

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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学生の満足度を重視するSRM手法を採用

連携事業の参加校 富山県のUターン就職支援の政策に加え、県経済の担い手を県内で育てようとする機運もある。富山大学や富山県立大学など、県内7つの高等教育機関が教育・研究面での協力を目的として組織した「富山県大学連携協議会」が、2008年、「戦略的大学連携事業推進委員会」を設置。地元の大学への進学を促し、地域の発展を担う若者を育てる取り組みを始めた。「地域人材育成に向けたSRM手法による教育の質保証」と名付けられ、同年、文部科学省の「戦略的大学連携支援事業」に選定された。
  SRM(Student Relationship Management)手法は、企業が顧客の満足度を高めて長期的に良好な関係を築くCRM(Customer Relation-ship Management)の考え方を参考にしたもの。調査によって学生の要望を把握して教育活動を改善したうえで、再度、調査して満足度を測り、次の改善に生かすという活動を繰り返す。
  一連の取り組みで重視するのは、入学前から卒業後まで一貫して支援する「エンロールメントマネジメント」の考え方だ。高校から高等教育機関に進学し、社会に出るまでの流れを意識した教育サービスを提供し、満足度の向上を図る。


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