リーダーズマインド

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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地域に求められる教育・研究施設を開設

長田 具体的な改革の成果を教えてください。

遠藤 2009年に創立60周年を迎え、節目の年に向けて多くの改革を進めました。一つは、世界自然遺産の白神山地に隣接する白神自然観察園の開設です。18ヘクタールの広大な敷地に、地球温暖化防止や環境保全にかかわる教育・研究を行う施設、観察道などを整備したわが国最大規模の植物園です。
  青森市における本学の拠点として、北日本新エネルギー研究センターも開設しました。他大学、県内の他の研究機関や企業と協力し、二酸化炭素の排出削減、エネルギー自給率の向上、地域産業の創出を図ることが目的で、日本で初めての自然エネルギーの研究センターです。青森市内に開設したことには、県庁のある青森市との関係を強化するねらいもあります。
  また、原子力関連事業所が集中している青森県に根差した取り組みとして、被ばく事故に対応する緊急医療体制の確保を目的とした被ばく医療教育研究施設と高度救命救急センターも設置しました。
  法人化直後の2004年には弘前大学出版会を発足し、3年後には全国に100以上ある大学出版会のうち三十数大学しか加盟していない大学出版部協会の正式会員になることができました。
  卒業生の就職率はずっと堅調で、2009年度には94.4%でした。2007年度には、統計のない医学部を除くすべての学部が、マスコミ系調査の全大学の就職率ランキングでベスト10に入りました。
  ある受験生向けのウェブサイトでは、本学の情報へのアクセス数が、2009年11月と2010年2月に1位になりました。志願者数が安定的に推移しているのも、改革の成果が社会に浸透しているからだと思います。


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