大学ブランディング成功への道

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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課外活動もキャンパスもすべてブランド化が可能

 大学名という一つのブランドで幅広いステークホルダーに対応するのではなく、さまざまな関心で切り分けられる集まりとその価値をブランドによって明確化、活性化する。そして、そこに生まれる多様な価値が一つの大学名に帰結するようにマネジメントする。これが今回の提案だ。つまり、多様なブランドを一つのチームとして機能させる、旗印のフォーメーションが大切なのである。
 このようなブランドマネジメントがさらに進めば、他の大学とのコンソーシアムや他団体・個人との連携も自分たちの大学のブランドフォーメーションに組み込むことができる。前回取り上げた國學院大學の「渋谷学」がその典型的な例である。
 また、学部だけではなく、学生課も就職課も、学生の課外活動も、キャンパスという物理的な場も、すべてがブランディングの対象になるのである。
 与えられた制度の枠組みをブランドの設定単位とする旧来の発想から自由になって、関心を軸にした新たなブランドを設定し、それらのブランドを戦略的に構成(=フォーメーション)することが、顧客に対する魅力の明確化と、大学全体のイメージアップを同時に行う極めて現代的なマネジメントなのである。


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