リーダーズマインド

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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切磋琢磨する国際学生と国内学生

長田 これだけ多くの国の学生が集まるキャンパスは、日本では非常に珍しいと思います。学生が互いに与え合う刺激は大きいのではないでしょうか。

是永 本学では、授業や日常生活などのあらゆる場面で国際学生と国内学生(日本人)が交じり合い、切磋琢磨しています。開講科目の8割は、同じ内容を日本語と英語で実施しています。授業のほとんどは双方向型で、ディベートやプレゼンテーションなど、学生同士が活発に意見を交わす機会が多くあります。
  キャンパスに隣接する「APハウス」には800人以上の国際学生と300人以上の国内学生が暮らし、380部屋がシェアルームになっています。国際学生と国内学生が衣食住を共にしながら日常的に交流する環境が整っているのです。

長田 そのような環境の中で、国内学生はどのように成長していくのでしょうか。

是永 一般的に、日本人は外国人と接するとき、心に壁をつくって内側に閉じこもる傾向にあります。しかし、本学でそのような壁をつくっていたのでは、大学生活を送れません。自分を変えないと学習も毎日の生活もままならないと気づき、「心の国境」を超える体験を幾度となく繰り返します。その過程で、学生の中に知らず知らずのうちにチャレンジスピリットが芽生えてくるのです。
  国内学生のうち本学を第1志望とする学生はおよそ6割です。しかし、第1志望でなかった学生も、ここで4年間を過ごすうちに、本学に入学してよかったと思えるだけの、さまざまな経験を積むことができるはずです。

国際学生と国内学生が共に学び生活する「APハウス」
 「APハウス」は、国際学生・国内学生計1000人以上が生活する学生専用の居住施設だ。国際学生の1年生は原則全員が入寮を義務付けられている。レジデント・アシスタントと呼ばれる学生が常駐し、国際学生の生活を支援するほか、寮生活全般の運営に携わり、各種イベントを企画・運営する。
  APハウスは、学生が生活習慣、ルールやマナーを身に付けながら、コミュニティーを形成する場でもある。入寮式、寮祭や地域交流など、さまざまな催しが開かれる。2009年には、「ランゲージ・ラーニング・コミュニティー」という教育プログラムが始まった。言語力の向上と学習習慣の定着を目的とした取り組みで、日.木曜日の午後8〜10時に自室で、国内学生は英語を、国際学生は日本語を勉強する。授業とは違う学びの場で、学生は日々自らの成長を実感している。

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