特集

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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教育内容がわからず難易度で押し込む現状

 中学受験では、偏差値よりも理念や校風を重視して志望校を選びました。そのための情報はちゃんと与えられたし、内容も理解できました。中学・高校とろくに勉強しなかった息子ですが、少しでも興味を持てそうな教育をしている大学に入ってほしいと思うのが親心。でも、そのための情報がない以上、入試難易度で手が届く大学に「押し込む」しかありません。多くの家庭が同様だと思うし、結果的に本人に合わず仮面浪人したり、大学に行かなくなったり、という話も山ほど聞きました。
 うちは結局、そこそこの知名度で就職率が高い大学を私が選び、本人に薦めました。四苦八苦してカリキュラムを読み込み、ゲーム好きの息子が興味を持てるカリキュラムの学部に決め、一般入試で合格。入ってみると、すごく面倒見が良くて満足しています。先生を尊敬して毎日大学に行き、レポートまで書く。息子にとってはすごいことですが、入学前の情報からはそういう大学生活を予想もできませんでした。 
 教育の中身以外にも、わかりやすく示してほしいと思う情報はいろいろあります。保護者なら当然気になる大学の財務情報は、素人にはまず理解できません。就職率を出さない大学もありますが、そういうデータすら把握していないのでしょうか。きちんと進級できる学生の割合や就職浪人率も知りたいですね。
 息子のようなタイプの受験生には、「最低限、○○に興味がないとついてこられない」といった情報があると助かるのですが、それって難しいでしょうか。

(談)


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