特別企画

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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個々の大学によって異なる就業力

 就業力とは何か。これは、大学の理念や取り巻く環境によって変わるものと考える。個々の大学に求められている人材像を地域や産業界との対話を通して明らかにし、建学の精神などをふまえて、どのような人材を育てるのか、ディプロマ、カリキュラム、アドミッションの3つのポリシーを明確にする必要がある。そうすれば、自学が修得させるべき就業力というものが、おのずと明確になるのではないか。
 就業力の育成にあたっては、教育の内容や教員の指導方法などの改善が重要になる。ある企業からうかがった話では、大学では学生の専門が狭い分野に偏りがちで、大学で学んだことと会社での仕事が異なることが多く、企業としては幅広い分野に意欲的に取り組める人材がほしいということだった。そのような柔軟な専門性を大学教育の課程を通じて育成していくことが重要である。また、コミュニケーション力、リーダーシップなどの技能、態度・志向性を育ててほしいともうかがったが、対話型のアクティブな授業を行うなど、教育の方法も工夫する必要がある。


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