ベネッセ独自の調査・研究に基づく教育情報を発信。学校向け情報誌に掲載している教育動向や学校の実践事例、子どもや教育に関連したさまざまな調査の報告書、調査データなどを公開しています。
三木一徳さん
みき・かずのり 東京医科歯科大大学院医歯学総合研究科脳神経病態学分野博士課程3年
仁科一隆さん
にしな・かずたか 東京医科歯科大大学院医歯学総合研究科脳神経病態学分野博士課程3年*本文中のプロフィールはすべて取材時(07年3月)のものです
―研究内容を教えてください。
三木 実家が病院で、患者さんが元気になって喜ぶ姿を、身近に感じながら育ちました。自分も、そういう人の役に立つ仕事をしたいと思い、医者になりました。今は、脳梗塞などの治療法の一つとなる、再生医療を研究しています。脳梗塞を起こしたマウスに神経の再生細胞を移植し、再生する可能性のある細胞を探っています。
仁科 私は幼いころは病気がちで、病院によく通っていました。医者という職業に憧れていたことと、自分の体をケアできるようになりたいと思ったのが、医者を目指したきっかけです。研究テーマは、RNA干渉の一つであるsiRNAを用いて、変異遺伝子を抑制するための研究をしています。siRNAをマウスに投与し、薬が効いたか、副作用はないかをチェックしています。実験は条件を変えて、何度も行います。同じ条件で日にちを置いて繰り返すこともあります。同じ病気でも人によって症状も薬の効き方も異なりますから、さまざまな条件で試し、データを積み重ねていく必要があるのです。根気がいる作業です。