特集 中・高・大とつなげる「学び」と「指導」
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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重要性が増す高校段階のキャリア教育

 そうした中で、生徒に「自分の個性を探らせ、伸ばす」ときには、キャリア教育が有効な手段の一つとして挙げられます。さまざまな職業人や大学院生などの先輩と出会い、話をする中から、「自分が何に向いているか」を探らせ、「その分野に進むためには、何が必要になるか」を見つけさせる。もちろん、途中で進路を変更してもよいでしょう。暫定的なものでよいから、自分で選ばせるという経験をさせることが大切だと思います。これが高校段階でしっかりできていれば、目的意識が希薄なまま、受け身の姿勢で大学に入学してくるようなことはなくなるはずです。
 日本の若者は、海外と比べると、「自立」や「個性」の確立という点で、未熟な者が多いと感じます。日本は「先進国に追いつき追い越せ」というキャッチアップ型の社会から既に脱却しています。欧米の真似をすればよいのではなく、自分の頭で考え、豊かな社会性と高度な専門性で未来を切り開かなくてはならない。そのためにも、「自立」と「個性」を育む教育がより重要になると思います。
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