指導変革の軌跡 東京都・私立錦城高校
VIEW21[高校版] 新しい学校再生のパートナー
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早い時期から生徒を「受験生」にさせる指導を模索

 今後の課題は、今以上に早い時期から受験生としての自覚を持てるように、生徒のモチベーションを高めていくことだ。
 「ほぼ全員の生徒が大学進学を目指すため、3年生になれば自然と勉強するようになります。ただ、更に伸ばすには、もう少し早い段階でスタートを切れるよう、生徒のやる気を高めさせる必要があります。そのために、08年度から、卒業生の合格体験記とは別に、一般入試で合格した3年生に、1・2年生に対して合格体験談を話してもらう取り組みも始めました。普通コースにも、東京大を志望するような成績上位層の集団をつくり、クラスを引っ張ってもらうというような工夫も考えています。あらゆる角度から生徒を刺激していきたいと思います」(大音先生)
 好調な進路実績に安住せず、積極的に「攻め」の改革を展開する錦城高校。その姿勢の背後には、生徒一人ひとりに充実した高校生活を送ってもらいたいという思いがある。
 「生徒一人ひとりが、本校を卒業して良かった、あの先生に出会えて良かったと思えるようにすることが、何よりも重要です。そのためには、志望を実現させると共に、クラブ活動や課外活動など学校のあらゆる場面で、生徒一人ひとりが活躍できる場をつくり出すことが大切です。多くの生徒が充実感を得られるようになれば、進路実績はおのずと付いてくるのではないでしょうか」(梶原校長)

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