家での学習に、学習塾や予備校、家庭教師との学習時間を含めると、家ではあまり勉強しないが塾や予備校、家庭教師について勉強しているなど、新たな側面がみえてくる可能性がある。そこで、学校外での学習時間（学習塾や予備校、家庭教師との学習時間を含む）についてもたずねた。

　高校生の1日の学習時間をみたのが図2-1-9である。全体としてみると、「ほとんどしない」が24.3％、「およそ30分」が15.2％であり、両者を合わせるとおよそ4割が多くても30分くらいしか勉強していないことになる。時系列的にみると「30分以下」の比率（「ほとんどしない」＋「およそ30分」の％）は、第1回と比べて26.0％から39.5％へと増加傾向にある。

　学校の偏差値帯別にみてみよう（図2-1-10）。偏差値55以上の学校群では「ほとんどしない」7.7％、「およそ30分」9.1％で、両者を合わせた割合は2割に達しない。他方、45未満の学校群では「ほとんどしない」43.0％、「およそ30分」17.6％で、合わせると6割にもなる。さらに、学習時間の平均をみると、この差は一層顕著になる。偏差値55以上の学校群で105.1分、50以上55未満は60.3分、45以上50未満は62.0分、45未満は43.2分と、偏差値55以上と45未満の学校群では約1時間の差が生じている。