データから見る教育 93%の小学生は「いい友だちがいると幸せになれる」

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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「第4回 学習基本調査」

93%の小学生は「いい友だちがいると幸せになれる」

内面の豊かさ重視の小学生

 図1は、小学生と中学生に学校の勉強の役立ち感について尋ねた結果だ。小学生の上位3つは「よいお父さん、お母さんになるため」「社会で役に立つ人になるため」「心にゆとりがある幸せな生活をするため」となった。一方、「会社や役所に入ってえらくなるため」「お金持ちになるため」など、将来の地位や経済的成功に対する勉強の役立ち感はほかと比べて低かった。
  ところが中学生になると、小学生の上位3つのうち2つが10ポイント以上低下する。中学生になると勉強の役立ち感を「内面の豊かさ」ではなく、経済的・社会的成功の手段と捉える傾向があることがわかる。
図1

成績上位層は競争社会を意識

  図2は、小学生に社会観や価値観を尋ねた結果だ。幸せの要因は「いい友だち」と考える子どもが9割を超え、「いい大学を卒業する」「お金がたくさんある」を大きく上回っている。
  ただし、成績別でみると、「将来、一流の会社に入ったり、一流の仕事につきたい」「日本は、競争がはげしい社会だ」などの項目で大きく差が開く。上位層ほど競争社会を意識し、一流の地位を目指す意欲が強いことがわかる。ある教師は、「下位層の子どもは、競争から
降りているのだろうか。どんな人にも『これだけはだれにも負けない』という分野があることを気づかせてあげたい」と話している。
図2
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※このページの調査データ等は、先生方や保護者の方々への資料として、是非ご活用ください

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