移行措置対応のポイント 第4回 言語活動を通じてつくる国語の授業
千葉県習志野市立大久保小学校

千葉県習志野市立大久保小学校

◎1873(明治6)年開校。首都圏のベッドタウンとして発展する地域にあり、1,000人以上の子どもが在籍する大規模校。1969(昭和44)年に習志野市の国語科研究指定を受けてからは一貫して国語研究に取り組み、毎年、公開研究会を開催している。

校長◎髙橋セイ子先生
児童数◎1,053人
学級数◎31学級(うち特別支援学級1)
所在地◎〒275-0017 千葉県習志野市藤崎6-9-28
TEL◎047-474-1346
URL◎http://www.nkc.city.
narashino.chiba.jp/ookubo/

公開研究会◎2010年10月13日(水)


VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 11/23 前ページ 次ページ

【実践編1】

子どもの意欲を刺激する
学習材の工夫と提示で力を育む

千葉県 習志野市立大久保小学校

子どもが課題解決の流れに沿って意欲的に学習を進められるように、
学習材やその提示方法に工夫を凝らす習志野市立大久保小学校。
課題解決のための言語活動では学び合いも重視し、子どもの言葉の力の向上を図っている。
課題

実生活のコミュニケーションに課題

 2004年度から3年間、「伝え合う力を高める国語学習」を主題とする研究に取り組んだ。グループやクラス全体で「伝え合いの場」を設けることで、協同的な学び合いの基礎が身に付き、子どもの人間関係にも良い影響があった。更に、多読を習慣付けることで、読解力が育ち、語彙(ごい)が豊かになる成果も見られた。
 ところが、授業での伝え合う力は付いたものの、日常生活にはあまり生かされていなかった。橋セイ子校長は、「実生活に生きる力を付けるため、協同的な学びを大切にしながら、伝え合う『内容』や言葉についての学びをより重視した言語活動が必要だと感じました」と説明する。

矢印
研究テーマ

「言語文化の継承と創造」で
言葉の力を育成

 上記の課題を踏まえ、07年度、研究主題を「共に学び合い、言語文化を創造する国語学習」と設定。子ども同士の学び合いを重視すると共に、「言語文化を創造すること」を「言語文化の継承・創造」ととらえ、言語活動を実践した。
 大久保小学校では、言語文化を「言語に関するあらゆること」と位置付ける。研究主任の藤本真由美先生は、次のように説明する。
 「言語文化の『継承』とは、文字や古典の読解、漢字や文法の学習のこと。『創造』は既習の知識を基にして言葉の力を高めていくこと。具体的には、情報の編集や活用をしたり手紙や会話を通して考えを表現したりする中で、自分なりの思いや考えを入れて言語文化を創造させます。この『継承』と『創造』の双方を言語活動に取り入れています」


   PAGE 11/23 前ページ 次ページ
目次へもどる
小学校向けトップへ