小学校英語活動 Vol.8 小学校英語活動「英語が使える日本人」育成のためのフォーラム2006(in 横浜)より
WEB版 VIEW21[小学版] 教育情報レポート 〜小学校英語活動〜
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小学校英語活動 Vol.8
「英語が使える日本人」育成のためのフォーラム2006(in 横浜)より

 2003年3月に文部科学省が策定した「『英語が使える日本人』育成のための行動計画」をもとに、全国各地で具体的な取り組みが始まっている。2006年3月、横浜市でその成果や課題等を発表し合うフォーラムが文部科学省主催で行われた。プログラムは、午前中に全体会、午後は5つの分科会に分かれて事例発表や討議が行なわれた。分科会の内容は、(1)アジア諸国における英語教育、(2)大学を拠点とした英語教育施策、(3)企業が求める英語力、(4)小学校段階における英語教育の現状と課題、(5)変わりつつある高校英語の5つ。また、指定3年目に当たるスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(SELHi)がそれぞれブースを持って成果を発表するポスターセッションも行われた(写真1)。ここでは、全体会の概要と、第4分科会「小学校段階における英語教育の現状と課題」の概要を紹介する。

▼写真1
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全体会
SELHiによる模擬授業に会場は喝采の声

 午前中の全体会では、2005年度英語教育優良自治体・学校の文部科学大臣表彰(4自治体、2中学校、2高校)のあと、国際教育課から、「『英語が使える日本人』育成のための行動計画」の進捗状況の報告があった。「英語活動」を実施した小学校は前年度を2%上回り、94%に達していること、3〜6年生の年間活動平均時間は12〜14時間、93%以上の小学校で学級担任が主に指導をしていることなどが示された。
  次に行われたのは、スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(SELHi)の大阪府立長野高等学校国際教養科3年生40人による模擬授業(写真2)。トリノオリンピックのオープニングセレモニーでオノ・ヨーコが歌った、ジョン・レノンの「イマジン」を導入に使い、「世界の平和」を考えるという壮大なテーマに挑んだ。家庭内での家事分担の問題をペアでディベートすることに始まり、プレゼンテーションソフトを使った世界の紛争等について調査した内容の発表、最後は、「平和のために自分に何ができるのか?」というテーマで生徒がスピーチした。50分の授業は教師、生徒ともにオールイングリッシュで行なわれた。
  授業終了後の質疑応答では、堂々とした態度、ネイティブに近い生徒のすばらしい発音などに賛辞が相次ぎ、「どうしたら言いたいことを英語で言えるようになるのか?」の質問も多く飛んだ。「英語を使わざる得ない状況に追い込まれた」「先生を信じて、テキストを毎日読み込むようにした」などと生徒が体験を披露すると、会場から感嘆の声が漏れた。

▼写真2
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第4分科会
「小学校段階における英語教育の現状と課題」概要

 午後は5つの分科会に分かれて、事例発表や討議が行われた。ここでは、第4分科会について概要を報告する。
  この分科会「小学校段階における英語教育の現状と課題」では、大阪府寝屋川市と福岡県大牟田市による実践事例発表のあと、文部科学省初等中等教育局教科調査官・菅正隆先生のコメント、質疑応答が行われた。

▼写真3
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