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2007/10/17、日本科学未来館 みらいCANホールの様子 |
私は、モデルとなるティーチング・ティップス(教員の教育力向上のために授業のティップス=秘訣・コツ=をまとめたもの)を使い、自分の授業をリサーチする姿勢をベースに授業を開発し、進化させてきました。しかし、日本には、そもそも自分の授業をリサーチするという発想がない教員が少なくありません。ですからFDではまず、その大切さを教えることが求められます。
次に大切なのは環境づくりです。ICT活用による取り組みが進んでいる欧米のモデルは、ハイテクノロジーを前提にしたものが多いのですが、日本の教員には私も含めて高度なテクノロジーを使うことに慣れていない者が少なくありません。そこで私は、企業から援助を受け、ローテクノロジーでも使える環境をつくりました。
こうして取り組みを進めた結果、多くの教員が自分の授業をリサーチし、改善することの価値に気づきました。特に、授業外で勉強している学生の様子が見えるようになったことが、彼らの意識を変えたようです。そのほか、教育に関するジャーナルをつくり、取り組みが形になって残るようにもしています。今後は、ICTを活用して、効率よく時間を使って授業を開発するシステムをつくっていくことを目指しています。
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