特集

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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特集

成長し続ける教学マネジメント

今、学士課程教育において「教学マネジメント」が課題として重視されている。
「ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー」の結合、教育力の向上に対する組織的な取り組み、教職員の能力開発ならびに協働関係の構築などが求められる中、すべてを総合的にとらえた「マネジメント」なくしては、ステークホルダーに認められる教育の「質の向上」は期待できないだろう。
学長ヒアリング、大学での実践例、識者の寄稿を通して、教学マネジメントを進める上での課題を明らかにし、今後の施策を考察する。

問題提起

マネジメントサイクルモデルのGP
―Cから始まるPDCAサイクル―

(株)進研アド高等教育研究センター研究開発部部長

山本以和子

環境変化に対応する 教学マネジメント

 明確な「学習成果」を重視する学士課程教育の国際的な動向に沿って、社会の要請に応えるための教育の質を保証するシステムを構築するには、大学内外の環境変化や置かれている状況に端を発するPlanningが不可欠であると考えられる。変化する環境に対応し、さらには成長し続ける教学マネジメントとは、どのようなものか。
 教学と中途退学者減少という経営面の要素を色濃く含む初年次教育を題材として、オーストラリアのメルボルンにある中堅レベルの総合大学ラ・トローブ大学*1のマネジメント事例から探ることにする。


*1:ラ・トローブ大学…1967年開学。約2万7000人が学ぶ7つのキャンパス、健康科学・人文科学・社会科学、自然科学の領域を有する。

▼クリックすると拡大します 図

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