ベネッセ教育研究開発センターによる2008年10月の「大学生の学習・生活実態調査」では、国公私立大学の1〜4年生に、「進路支援の体制(就職セミナーやガイダンスなど)」「施設・設備」「大学全般」「教員」「授業・教育システム」の5項目に対する満足度を聞いた。「とても満足」「まあ満足」を合わせた割合は、「施設・設備」が76.0%でトップ。「進路支援の体制」は49.5%で、「授業・教育システム」と並んで最低だった。1・2年生は「進路支援の体制」に対する満足度が特に低く、「判断できない」という回答も多い。これは、低学年からキャリア教育を実施する大学が少ないためだろう。
これら2つの調査から、キャリア教育は、学士課程教育全体に対する学生の評価を左右する重要な要素であるにもかかわらず、大学は、低学年も対象にした満足度の高いキャリア教育を実施していないといえる。 |