特集 「完全新課程生」をどう育てるか
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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授業の進度をあえて遅めに設定

 二つ目の改良点は、授業の進度の見直しである。多治見北高校では03、04年度と、中学校の積み残しを解消すべく、1年次はかなりのハイペースで授業を進めてきた。ところが教科によっては授業についてこれずに早期に苦手意識を持ってしまう生徒もおり、特に数学については課題となっていた。そこで05年度の授業計画の立案に当たっては、あえて進度を遅めにするという大胆な決断が下された。
  「03、04年度の経験から、それほど急がずとも3年次までには何とかなる目処がついたので、05年度は『まず勉強を好きになってもらおう』という考えで授業計画を作成しました。本校でも学力の二極化が進んでいるので、1年次のうちに下位層を底上げすることが必要だと考えたんです」(後藤先生)
  こうした手法が奏効し、05年度生については、課題となっていた数学の成績が改善されている。03、04年度の積み上げがうまく生かせたからこその成果と言えるだろう。


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