VIEW'S REPORT 小・中学校におけるR−PDCAサイクル 小・中学校は「学力向上」の成果をどう認識しているのか
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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2 プラン(Plan)

取り組みの計画づくり

 「プラン」では、「かなり」の学校は、「まあ」の学校に比べて、計画立案を協議・推進する組織を設けていると共に、中長期的な目標達成の視点から各年度の計画を策定している場合が多い図3)。中でも、「かなり」と回答した学校の80%が「計画立案を協議・推進する組織を設けている」と回答しており、計画立案のための組織体制の重要性がうかがえる。「かなり」と回答した新潟県のB小学校も「本校勤務年数の違いにより、意識の差が拡大しているが、全体研修をワークショップ型にし、主体的参加を促したり、研究推進委員会中心になって計画づくりを行っている」と、推進上の工夫をしている。

図3

  難しいのは、中長期に渡る計画策定だ。3〜5年スパンの目標を立て、毎年積み上げていくことが重要だが、公立の小・中学校でも高校同様、教師の異動の問題があるため、中長期の目標が立てにくい
  また、組織構造に起因するコンセンサス形成の難しさもある。小学校では一人の教師が全教科を担当することが一般的であるため、「クラスの壁」が大きい。中学校では「教科の壁」も立ちはだかる。「新任研修の必要性が理解されにくい。そこで、全体研修の場を設けて共通理解を深めている」という千葉県のC中学校のように、コンセンサス形成に向けた工夫も必要だろう。


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