生きたデータの見せ方・つくり方 1年生夏休み明けの意識付け
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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目標2 夏休み後の緩みがちな生徒を引き締める
『VIEW21』編集部ヒアリング結果より
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図3、4
※上記の加工可能な資料がダウンロードできます
■クラスの前日の学習時間分布 Excelダウンロード(35KB)
データ作成・加工の POINT
この時期は、夏休みから学校生活の再スタートへと気持ちをきちんと切り替えることができず、学習・進路に対する意識が低下しがちな生徒がどうしても多い。そこで、生徒の気持ちを引き締め、授業や日々の家庭学習へと向かわせるための意識付けをしていくことが必要だ。その際、積極的に活用したいのが先輩の経験談だ。(3)のように、夏休みの過ごし方を振り返って、成功したと感じている先輩、失敗したと感じている先輩などバリエーションを持たせて紹介する。これによって、夏休みを充実して過ごした生徒も怠けてしまった生徒も、「これから」何をしていくかが重要だということを訴求したい。また、夏休み明け1週間程度、期間を限定して毎日学習時間の調査をし、(4)のようなデータを作成する。前日の学習時間のデータを帰りのホームルームで公表することも生徒には良い刺激になるだろう。
プラスαの一工夫
先輩の成績推移を紹介する
1年生の夏休み明けから秋にかけての時期は、その後の成績に大きな影響を与えることを伝え、学習に対する生徒の緊張感を高める際にも、先輩の学習履歴が活用できる。高1の夏休み明けに成績が上昇(下降)し、その傾向がそのまま卒業まで続いた生徒を抽出し、成績推移を見せることで、この時期の大切さを生徒に伝えたい。その上で、高1後半にかけての目標を学習面と生活面で立てさせ、自覚を促す。
大学入試問題を見せる
生徒の意識付けには、大学入試問題を利用することができる。これまで履修した学習内容を基に解ける問題に取り組ませたり、夏休み明けに新しく取り組む単元に関連する入試問題を授業中に紹介したりするなどして、1年生で学習していることも入試につながっていることを意識させたい。
学校行事を利用する
1人の生徒のやる気の低下は、クラス全体に大きな影響を及ぼす。文化祭などの学校行事を通して、クラスにおいて全員が大切な存在であることを認識させることは、受験においてもクラスや学年が一体となって頑張り抜くことの大切さを理解させる素地となる。

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