移行措置対応のポイント 第4回 言語活動を通じてつくる国語の授業

VIEW21[小学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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過程 主な活動とねらい 教師の工夫



詩の特徴に気付き、自分で詩をつくる力や互いの考えに共感しながら学び合う力を育む
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「ことばあそびシアター」を開催する→11.
ねらい
  • クラスが一体となってことばあそびを楽しむ
  • 聞き手を楽しませる表現の仕方を身に付ける
  • 相手の話をよく聞いて、適切に反応することを学ぶ
写真:「ことばあそびシアター」
「ことばあそびシアター」
11.
  • 「聞き手を楽しませる」というめあてを確認し、そのために聞き手の反応を見ながら語ること、自分たちも良い聞き手になることを確認
  • 教師も聞き手の一人となり、良い聞き方の見本を示した
  • 発表の仕方や聞き方が良かった子どもの姿を紹介した
14 学習を振り返り、ことばあそびを通して身に付いた力やことばについて気付いたことを発表する→12.
ねらい
  • ことばあそびの面白さや価値、魅力に気付く
  • 編集会議や発表会で身に付けた知識を自覚する
※クリックすると拡大します 写真:「ことばあそびシアターを成功させるコツ十ヶ条」
「ことばあそびシアターを成功させるコツ十ヶ条」
12.
  • 「ことばあそびシアター」を開催した時の苦労や楽しかったことを思い出すように助言した
  • 参加者に楽しんでもらうためには何に気を付ければ良いかをクラス全体で話し合うようにした
  • アンソロジーを編む過程や発表会を開く過程で学んだ知恵を自覚できるように、「ことばあそびシアターを成功させるコツ十ヶ条」をまとめた
14時間目 2年1組の「ことばあそびシアター」の様子を紹介

「コミュニケーション」と「学び合い」を実感した発表会

 「皆さん、わらべうたを知っていますか。『通りゃんせ』を歌いますので、聞いてください」
 4人の子どもが声を合わせて元気良く歌い始め、昔ながらの遊び方を発表した。他の子どもたちは、一緒に口ずさんだり、歌に合わせて体を揺らしたり、楽しそうに耳を傾けている。歌い終わると、「知っている人は一緒に歌ってください」と呼び掛け、聞き手の中から数人を選んで遊びに加え、もう一度、歌い始めた。多くの子どもがこれまでの活動を通して歌を知っており、教室中に歌声が響いた。
 他に「あいうえおのうた」「早口ことば」「れんそううた」「かぞえうた」など、9組のグループが演出を工夫しながら、ことばあそびを発表。「参加型の活動を楽しむために、発表の仕方だけでなく、聞き方の指導にはとても力を入れました。皆がしっかり聞いて良い反応を返せたので、発表した子どもも満足できたようです」と担任の藤本先生は話す。
 最後に藤本先生が「感想を言える人はいますか?」と問うと、多くの子どもが挙手。数人の子どもが「皆でアドバイスをし合ったから、うまく出来た」と話した。教師のねらい通り、ことばあそびを通じて学び合いの良さを実感し、学習を深められたようだ。

*4年生を聞き手としてつくられた「ことばあそびシアター」だが、この日は学級内の友だちに発表した


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