特集 新課程対応─時数確保のひと工夫
 
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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[3]時間割を毎週作成し、自習をなくす

時間割作成ソフトを使い、最後は手作業

 同校では週ごとに時間割を作成している。磯城郡内には中学校が3校しかなく、どうしても郡の世話役をする頻度が高くなり、教師の出張が多いからだ。
 まず、教科担任が2週間先の予定をリクエスト表に記入して教務担当に提出する。教務主任はそれを基に時間割を作成し、次の1週間分の時間割を出力、各教室に張り出す。日直の生徒が確認をして掲示用の時間割を入れ替える。以前は翌週の時間割をプリントして生徒全員に配布していたが、労力がかかるため現在の方式にした。問題は全く無いという。
 同校にとって必要不可欠なのは、時間割作成ソフトだ。毎週、合計300コマ以上(27コマ×12学級分)の時間割をすべて手作業で組むのは困難なため、数年前から市販のソフトを活用。行事や出張が多い週は約70%、そうでない週は約90%のコマを自動的に作成出来るという。例えば、入力した条件だと理科室が重複してしまう場合などはエラーが表示されるため、それらをパソコンの画面上で調整する。ある教師に急な出張が入り、授業を入れ替える必要がある場合も同様だ。最終的な微調整も含めて、1週間分を2、3時間程度で作成している。課題は、現在使用しているソフトには2人の教師間で授業を入れ替える機能はあるが、実際に行うことが多い3人の授業を入れ換える機能がないことだという。
 同校ではこのソフトと併せて、各教科・クラスの授業進度をエクセルで管理。更に、例えば体育大会前後に台風が接近しているとわかったら、3パターンの時間割を作成して備えるなど、きめ細かな時間割管理を行っている。その結果、自習は1クラスにつき年に1回程度に抑えられている。


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