本学のカリキュラムには、国際的な互換性がある。シラバスには国際ルールに沿って科目番号が振られ、留学先でも学習の連続性や体系性を考えた科目選択が可能だ。これも、国際教養を標榜するうえで重要な要素といえる。
　成績は厳しく評価する。ＥＡＰをクリアしないとＢＥに進めないし、ＴＯＥＦＬ 550点以上をマークしなければ留学できない。600点以上が卒業時の目標だ。履修条件やＧＰＡ制度もあるため、学生は本当によく勉強しており、卒業生の実力はかなり高くなると自負している。
　今や学歴や学閥による序列が急速に崩れ、本人の実力だけがものをいう時代になりつつある。大学が資格取得に力を入れるようになっているが、本学はあえてその路線はとらない。国際教養を学ぶことで身に付く幅広い教養とコミュニケーション能力は、それ自体が「資格」だと考えている。
　近年、「国際教養」の名を冠した学部設置が相次ぎ、一種のブームの様相を呈している。
　英語による授業を前提に、本学が目指すボーダーレス化、同時進行型世界、地域的アイデンティティの確立、の三つの座標軸で教育内容が決められるのであれば、大学教育を変える起爆剤として期待できる。
　08年度には、グローバルコミュニケーション専攻の専門職大学院を設置する予定だ。学士課程で国際教養を学んだ後の、本来の意味での専門教育の場の一つにしたいと考えている（談）。