特集 「学士課程教育」の構築

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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幅広い基礎工学知識の上に創造力・マネジメント力を

 新学部では、グローバルエンジニアの必要条件を「幅広い基礎工学知識をベースにしたコミュニケーション力、創造力・問題解決能力、マネジメント力、国際理解・国際感覚」と位置付け、その修得を教育目標に掲げる(図表1)。この目標に沿ったプログラムによって「人間力」を形成することが、4年間のゴールだという。

図表

 一般的な工学教育では、1・2年次で数学、物理や化学など基礎科学を教えた後、3・4年次で機械工学や電気工学など分野ごとの専門科目を体系的に教える。同学部も、1・2年次で基礎科学を教える点は同じで、「人間力」教育に入る前に、ベースとなる基礎工学知識を確実に修得させるという考え方だ。ただし、基礎科学に関する授業のコマ数は、他の工学系の1・5〜2倍に上る。いわゆる四力(力学、材料力学、熱力学、流体力学)にも力を入れ、徹底した基礎教育を行う。
 三浦宏文学長は「ベーシックな知識は暗記するくらいでないとだめ。基礎的な力学はエンジニアの世界では九九にあたるもので、これが徹底的にたたき込まれていないと通用しない」と言う。


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