龍谷大学では、1975年から5〜10年単位で長期計画を立て、大学改革に取り組んでいる。現在は、2000年からの第4次長期計画「Ryukoku21」の下に改革を推進している。
当然のことながら、いずれの長期計画においても、中心は教育改革だ。改革の基本的な枠組みは第2次長期計画(1985〜1990年)で確立され、学士課程教育では「バランスの取れた高度な教養人・市民の育成」を、大学院教育では「高度な専門的職業人・研究者の育成」を目標としている。この時期には、セメスター制、GPA制等を導入して、学士課程教育に重点を置いた制度的基盤改革に取り組んだ。
第3次長期計画(1991〜1999年)では、大学院の拡充、学士課程教育の多様化と質的充実が改革の主軸だった。経済・経営・法の各学部では、共通コース(国際関係、英語コミュニケーション、環境サイエンス、スポーツサイエンス)も主専攻扱いとして卒業可能とした。これは学士課程教育の多様化を象徴する改革だった。
これらの実績に基づいて立てられた第4次長期計画では、学士課程教育における基礎教育と教養教育の質的拡充、専門教育の選択的充実、大学院教育の峻(しゅん)別化と選択的高度化を改革の主軸としている。これらの目標達成のため、FDに関わる機関の設置が優先課題の一つとなり、2001年4月に「大学教育開発センター(以下、センター)」が設置された。
「センター設置規程」では、(1)センター長、(2)センター会議、(3)センター運営委員会、(4)プロジェクトの設置、(5)センター研究員の配置、(6)センター事務室、が組織構成として規定されている。事業展開においては、各学部等教学主体との連携が重要であり、事業の検討を行う運営委員会には、学部等教学主体から推薦される者が参画できる体制となっている。
学部等教学主体の下で行われているFD活動については、従来通り教学主体が推進母体となり、当センターはこれを支援・協力し、その活動を学内外に発信し、大学全体としてのFD活動への展開に結び付けようとしている。
「センター事務室」では、(1)教材開発作業に関わる支援・各プロジェクト活動の支援、(2)学内外の教育関係の情報・資料の収集・管理(データベースの構築等)、(3)研究開発資料の保管管理、(4)センター会議・センター運営委員会の運営業務、など運営に関わる事務と各々の機能を支援している。
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