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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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「キャリアガイダンス」で専攻を意識させる

 スタートから3年目を迎えた「高大連携特別教育プログラム」だが、このシステムを生かして、自分の将来の方向を見つける付属高校の生徒が現れた。1・2年次に必修科目で受けた「教養基礎」によって特定の分野に興味を持ち、それを3年次での「選択基礎」につなげていくという動きが、少しずつ形になってきている。大学での授業や選択基礎の申し込み前などの、様々な機会を利用して高大連携特別教育プログラムと特別選抜について説明し、教養基礎から選択基礎へと結び付けられるようにしてきた成果が表れたといえよう。
 教養基礎を選択基礎につなげるための取り組みの一つは、お茶の水女子大学附属高校が1・2年生を対象に毎年開く進路説明会「キャリアガイダンス」である。高校生が同大学の学部・学科を訪問し、大学教員から直接、学びの内容に関する説明を受けられるというもの。同大学に設置されていない学部・学科を希望する高校生には、希望分野に近い分野を専門とする教員が対応するなど、どのような進路希望であっても丁寧に対応する。
 また、2年生の希望者を対象に、同大学附属高校の校長が個別に進路相談を行う。同大学附属高校の校長は、大学教員がその任に就くため、高校教員よりも大学の事情を把握している。この特長を生かし、年々、多様化・複雑化する学部・学科の中で生徒の希望に沿った学習ができる学部・学科はどこか、といった細かなアドバイスを行っているのである。進路相談においては、生徒だけでなく、保護者との三者、保護者のみというパターンでも受け付けていて、生徒にも保護者にも好評だという。


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