特集

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
  PAGE 28/34 前ページ  次ページ

高大の教員が意見交換するワーキンググループ

 「キャンパス大使制度」が、大学生と高校生が互いの本音を語り合う場であるとすれば、大学教職員と高校教員のコミュニケーションを深める場としては、2006年度に始まった「高大連携推進ワーキンググループ」がある。
 もともと大分大学の学長と全4学部の学部長、大分県高校長会、大分県教育委員会幹部らが意見交換をするという年1回の連携会議が、2002年から実施されていた。それを一歩進めて、実務に携わる教職員が集まり、さらに効果的な高大連携を進めようと考えたのが、このワーキンググループ発足のきっかけである。
 メンバーは、同大学の全4学部の入試委員長、同大学への進学者が多い大分県内の4つの各高校の進路指導主任、大分県教育委員会の担当主事1人、同大学の入試課職員2人の計11人である。大学側と高校側の教員を同じ人数の4人としたのは、対等の関係で話ができる環境にした方がよいと考えたからである。
 発足当初は、2カ月に1回のペースでワーキンググループを開いた。最初に持ち上がった課題は、大学教員による高校生向けの出前講義についてだった。「大学への申し込みの仕方が分からない」「講演料も表立って聞きづらい」という高校側の意見に、大学側はすぐに対応した。大分大学のウェブサイト上に、大学が対応できる出前講義の教員とテーマの一覧を掲載し、PDFファイルの申し込み用紙をリンク。高校側がプリントアウトして記入し、ファクスすれば簡単に申し込めるようにした。講演料については、原則として県に講師として呼ばれる際の基準に従うことを明確に示した。
 この結果、ウェブサイトを介しての申し込みが通常化し、事務作業が効率化された。2007年度はすでに県内外の延べ17の高校で出前講義を実施している。


  PAGE 28/34 前ページ  次ページ
目次へもどる
大学・短大向けトップへ