連携校の推進担当者にインタビュー

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首都大学東京　都市環境科学研究科長・都市環境学部長

井上晴夫　教授

首都大学東京の側から協定締結に尽力したのが都市環境科学研究科の
井上晴夫教授だ。公立大学同士の連携事業を通し、
どのような大学像を思い描き、実現しようとしているのか、その思いを聞いた。

共通点の多さが連携をスムーズに

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　 大阪府立大学の奥野先生と、連携事業を推し進めてきました。遠方のため、主にメールで緊密に連絡を取り合いました。大阪府立大学との連携に大きな意義を見いだしている理由としては、両大学の課題点を洗い出して見ると、置かれている状況が非常に似ていることがあります。
　共に東京と大阪という大都市に設置された公立大学で、一定水準以上の学力を持った学生が集まります。教育研究などの分野で深く交流するには、お互いの状況が似ていなければ、おそらく難しいでしょう。これまでも交流が活発で、互いの課題点を双方で認識することができていたため、連携の話も非常にスムーズに進みました。
　教育面の交流では、本学がすでに他大学との間に一部導入し、成果を得ている単位バンク制度を提案したところ、すぐに良い返事をいただきました。今後は、教員同士の交流もますます進んでいくでしょう。

公立大が教育改革の先導者に

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　両大学が一緒になって公立大学としての役割を考え直し、多様な連携事業を通して、学生の学びをより豊かなものにしていくことも重要だと、私たちは考えました。
　東京都立および大阪府立の公立大学は、首都大学東京と大阪府立大学だけですから、施策を展開する上で小回りが利きます。そのようなことを考えると、「これからは公立大学こそが、日本の教育改革を引っ張ることができる、いや、引っ張らなくてはならない」と、奥野先生とも意見が一致しています。
　近い将来には、大阪市立大学とも協定を結び、公立３大学での連携とすることも視野に入れています。大阪府立大学との経験が生かせるよう、さまざまな施策を試みたいと考えています。