具体的な検証・改善のプロセスを図示したのが下の図だ。理念・目的を教育目標に落とし込む際、学生を主語として領域別（認知・情意・精神運動）や観点別（知識・理解、関心・意欲など）の人材養成像を策定する。それと同時に、教育目標から教育課程に落とし込む際も、各授業の到達目標を領域別、観点別に表記する。

　さらに、人材養成像と各授業の到達目標をカリキュラム・マップに反映させ、人材養成像とカリキュラムの対応関係を明らかにする。目標を達成するために不足している科目、重複している取り組みを洗い出す。
　以上のプロセスによって体系性・整合性・適切性は確保できるが、より重要になるのが、そのプロセスが妥当かつ有効に行われたのかを検証することだ。この部分が組織の質的評価である「成熟度」に当たる。
　成熟度を測るための点検・評価項目には、立命館大学が認証評価を受けている（財）大学基準協会の大項目が当てられる。達成目標にどれだけ到達しているかは、各部局の自己評価によって測定。成熟度のレベルは、レベル１（まったく取り組みがなされていない状態）〜レベル４（組織全体が活動の意義を認識して活動を実行し、かつ展望を描いている状態）の４段階で示される。各取り組みの成熟度の合計により、組織全体の成熟度を示す。