キャリア形成支援の効果・成果は、「かなり出ている」１４．３％、「やや出ている」５４．９％、「あまり出ていない」０．８％、「全く出ていない」０％、「どちらともいえない」２４．４％。一方で、効果・成果の客観的な測定、検証については、「できている」（とても＋まあ）で約半数、「できていない」（ほとんど＋あまり）で約４割と、二分されている。
　測定は「どのような方法で行っているか」という質問に対しては、授業等でのアンケート調査、卒業予定者の進路把握、授業・講座等の受講者数増加、面談等を通しての主観的な印象などが多く挙げられた（自由記述）。測定できていると答えた大学とできていないと答えた大学とで違いは見られない。
　卒業生に関する質問として、３年以内に初職を離職する割合を尋ねたが、具体的な数値を回答したのはわずか38大学であった。それ以外のほとんどすべての大学は「不明」と回答している。これら38大学の離職率平均は約15％で、大卒者全体の３年以内離職率（４割弱）に比べると低い。卒業生がどのような状況にあるのか把握することなしに、対策は考えられないであろう。

※経済産業省の「キャリア形成支援／就職支援についての調査」の結果データを基に作成。