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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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課題解決型手法を用いた「O/OCF―PBL」を導入

O/OCF−PBLの受講生と非受講生の自己評価 O/OCFは7年目を迎え、問題点が見えてきた。インターンシップで得た気づきが持続しにくいことや、インターンシップのみで4年間のプログラムを構成することの限界だ。キャリア教育研究開発センター事務室の林誠次事務長は、「インターンシップには単年度の効果はあるが、それを何度も積み重ねながら内容を高度化するのは難しい。成果は学生個人の力量に依存しがちだ」と話す。
 課題克服のため、2008年度に新たなプログラムを始めた。課題解決、チームワーク、コーチングの手法を用いる「O/OCF―PBL」だ。O/OCFにPBL(Project-Based Learning)を取り入れたもので、学生が数人のチームを組み、企業から与えられた現実的な課題に挑む。これは2008年度の経済産業省「体系的な社会人基礎力育成・評価システム構築事業」、および2009年度の経済産業省「体系的な社会人基礎力育成・評価システム開発・実証事業」のモデル校に連続して選定された。学内の学習でインターンシップと同様の効果を挙げるのがねらいだ。
 1年生は社会人へのインタビューを通して社会とのかかわりを学び、2・3年生は合同のクラスでチームごとに企業から与えられた課題に取り組む。2年生にはチームの一員としてのフォロワーシップを、3年生にはリーダーシップを求めるなど、学年に応じて内容の高度化も図る。
 O/OCF―PBLの受講生と非受講生の社会人基礎力について調査したところ、自己評価に差が見られ、有効性が確認された。2009年度から順次、O/OCF―PBLに移行し、2012年度にはO/OCF―PBLに一本化する。


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