大学は人材育成を通じてメッセージを発信するだけではなく、そのメッセージ、すなわち教育ブランドの浸透度を検証する段階にある。検証結果をふまえて、必要に応じて教育理念や人材育成のあり方を見直す機会になる。では、どのように検証すればよいのか。編集部では、具体的な手法を探るべく、一つの調査を試みた。調査の基本的な考え方と手法は以下のとおりだ。
建学の精神に基づく人材育成がなされていれば、一般の人がその大学の卒業生に抱くイメージに、建学の精神が影響を及ぼすはずだ。そこで、大学が集中するエリアから対象校を選び、近隣の住民に調査への協力を依頼した。建学の精神(やそれに類するもの)にかかわるキーワードの中から、各大学の卒業生のイメージに当てはまるものを選ぶ方式により、「合致度」を分析。そのほか、各大学の「知名度」「好感度」を測る質問も盛り込んだ。 |