母校への愛着度が高いグループは、卒業後も母校と積極的にかかわっているが、全体的に見ると、母校とのかかわりや関心は低い。大学からの働きかけに対する反応が鈍く、働きかけがあまり認識されていない実態も、調査で浮き彫りになった。大学は、卒業生に対して、何のためにどのようなメッセージを発信したいのかを明確にしたうえで、より効果的なコミュニケーションを考える必要がある。
多くの卒業生は、テレビや新聞などで母校の名前を目にしたときに愛着を感じると答えている。母校の発展や社会的評価の高さを確認し、誇らしく感じるのだと推測される。大学は、改革を積み重ねて継続的に社会に働きかけ、その情報を発信することによってメディアへの露出を高めることを、卒業生から期待されている。
在学中の豊かな経験の提供と、卒業後の適切な情報発信が、大学と卒業生との関係構築におけるポイントといえそうだ。
|