特別企画

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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新しい手法を柔軟に受け入れる風土

 アジを使ったビジュアルおよびADトレインは、学外からの提案に基づくものだった。採用の理由を、田丸課長は、「理工系大学とはおよそ結び付かない魚の写真にはインパクトがあった。その意外性は、私たちが伝えたい『進化を続ける元気な大学』というメッセージを端的に表現していて、非常におもしろいと感じた」と説明する。
 もともと芝浦工業大学には、アニメキャラクターの活用をはじめ、新しい手法を柔軟に広報に取り入れてきた伝統がある。今回のキャンペーンの提案も、それまでの方針の延長線上にあるアイデアとして、入試・広報部に受け入れられた。
 田丸課長は、「アジの写真とそれをもじったキャッチコピーは、大学の広報担当者だけでは出てこない自由な発想。本学の広報活動の方針を広告会社に常々、伝えているからこそ出てきたアイデアだ」と話す。

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山手線の車体にアジをプリントしたADトレイン。「ひとあじ、違うぜ。」以外にも、「あぢぢぢぢぢぢぢ〜」「夏は焼きすぎに注意」といったコピーを添え、注目を浴びた。

 山手線を使ったADトレインに関しては、他大学でもあまり例のない試みだったため、学内である程度の抵抗が予想された。しかし、広報スタイルに関する柔軟な考え方が、学内には広がっていた。理事会への特別予算の申請も、入試・広報部の熱心な説得が功を奏し、承認を得られた。

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車内も芝浦工業大学の広告一色とし、強いインパクトを与えた。

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