教員が生徒に大学を薦めるときに着目するのは、入試難易度と就職状況だ。入試難易度の割に就職状況が良ければ、「入学から卒業までに行われている教育活動が良いからだろう」と考える。
大学は教育の質保証のために自己点検・評価や満足度調査などを実施するが、高校が大学を評価する指標として重視するのは、やはり就職状況だ。「一つひとつの教育活動にどのような効果があるか」は重要だろうが、その中身は見えにくい。従って、教育活動のトータルな成果として、就職状況に着目する。この指標はすなわち、「最終的に社会人として通用する人材をどの程度育てているか」である。
一つひとつの教育活動の成果も、今後きちんと見えるようになれば、高校が大学を評価する重要な指標の一つとなり得るだろう。 |