20年ほど前から、全新入生を対象に「基礎学力テスト」を実施。理系学部は英語と数学、文系学部は英語と国語を課している。この結果を分析すると、従来、学科ごとのばらつきはあっても、入試方式別の大きな学力格差は見られなかった。ところが、近年、理系学部の一部で、推薦・AO入試による入学者については、英語と数学の成績が他の方式による入学者より悪い傾向にあることが判明した。進路の早期決定により、緊張感がなくなることが原因として考えられる。
特に内部進学者は、文系志望だったにもかかわらず、成績によって理系学部に進学するケースもあり、学習していない単元の学力が不十分になりがちだ。入試方式の多様化は、学習歴が多様な学生の受け入れにつながっており、そこにどう対応するかが課題だった。そこで、授業に必要な基礎学力が不足しがちな層を対象に、入学前の個別ケアに力を入れることにした。まずは、高校側の協力を得やすい内部進学者の入学前教育に着手した。
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