大学連携が生む地域の活力

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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各大学の個性を生かすミニ・コンソーシアム

 第3ステージでは「選択と集中」をキーワードに、既存事業の見直しを図るとともに、「『大学のまち京都』ならではの新しい地域連携モデルを活かした高等教育の質の向上」をミッションステートメントとして、地域全体の高等教育の水準を高める施策を打ち出した。
 特徴的な取り組みの一つは、大学コンソーシアム京都内で、加盟大学が共通の課題の下に、いくつかのグループに分かれて活動する「ミニ・コンソーシアム」だ。コンソーシアムの中にコンソーシアムをつくるというこの取り組み。大学規模、教育分野や地域など連携のテーマはさまざまで、大学コンソーシアム京都本体は財政面、施設・設備や広報活動などの面で支援する。
 西浦事務局長は、「教育内容などの特色を生かしながら、より機能的で小回りの利く連携を行うための環境を整備し、基盤づくりを支援する。そうすれば、これまで以上に学生のニーズに合致した事業を行える」と話す。
 ミニ・コンソーシアムの例には、芸術系大学による連携がある。これまでも共同入試事業などが行われてきたが、さらに連携の幅を広げる考えだ。2009年度からは、産学連携による共同作品展が始まった。現在は、教育委員会との連携による小・中・高校での美術教育の検討などが進められている。
 また、従来の短期大学懇談会をミニ・コンソーシアムに発展させ、高校教員・短大教職員・企業人事担当者による情報交換会の開催や共同入試の可能性を探る動きもあるという。

第3ステージプランの事業計画

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