「データで考える子どもの世界」
第4回学習基本調査・中学生版
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<職業についての14種類のカテゴリ>
1 .医療 医師、看護師、薬剤師、医療技術者
2 .おしゃれ エステティシャン、ファッションデザイナー・デザイナー、ネイル・メイクアーティスト、美容師・理容師、フライトアテンダント、花屋さん
3 .規範 法律家、経営専門職、法務・経営関係、自衛官、警察官、消防士
4 .芸術 美術家、音楽家、小説家、ダンサー、タレント・芸能人、マンガ家・イラストレーター
5 .ゲーム ゲームクリエーター・ゲームプログラマー
6 .事務 会社員、銀行員、公務員(教育・警察等除く)
7 .スポーツ 野球選手、サッカー選手、バスケットボール選手、スポーツトレーナー・インストラクター
8 .先生 学校の先生、保育士・幼稚園の先生、研究者・大学教員
9 .建物 建築家・設計士、インテリアコーディネーター、大工
10.食べ物 栄養士、パン屋さん、ケーキ屋さん・パティシエ、調理師・コック
11.動物 トリマー、獣医師、ペットショップ
12.乗り物 鉄道運転士・車掌、パイロット、自動車製造・修理
13.エンジニア 技術者、コンピュータープログラマー
14.マスコミ アナウンサー、テレビ・ラジオ局スタッフ、記者・編集者・ジャーナリスト


 次に、将来つきたい職業と成績の自己評価との関連を性別に整理したのが表2-2-11である。ここでは、中学生の「仕事」に対する興味・関心のありようを推測しつつ、独自に14種類のカテゴリに分類し直した結果を用いている(参照:村上龍『13歳のハローワーク』幻冬舎、2003)。「専門職」「管理職」「事務職」「販売職」「熟練」「非熟練」というような、通常社会学などの研究で採用される分類ではない。推測の域は出ないものの、中学生からみた「仕事の世界」を想定し、彼らが自身の将来像を思い描くときに何をコアにすえるのかという観点から14のカテゴリの作成を試みた。各カテゴリに含まれる主な職業は上の通りである。


表2-2-11 将来つきたい職業( 性別×成績の自己評価別)

 おおまかな特徴を性別に示すと、男子については、(1)「医療」系、「規範」系は、成績の自己評価が上位>中位>下位となっており、自己評価ではあるが、成績と「希望する職業」が関連を持っていることがわかる。(2)「事務」系は、成績に関係なくほぼ7 %前後、(3)男子でもっとも希望の多かった「スポーツ」系は、いずれの成績でも1割以上を占めるが、中位層の中学生がもっとも多く希望している。(4)「(希望する職業)なし」や「無記入」は、上位<中位<下位となっている。


 一方、女子については、(1)「医療」系は、男子と同様に、上位>中位>下位、(2)「おしゃれ」系、「芸術」系はともに、上位層よりは下位層の中学生が多く希望している。(3)女子でもっとも希望の多かった「先生」系は、いずれの成績層でも15%以上を占めるが、男子の「スポーツ」系同様に、中位層で希望がもっとも多く、(4)「(希望する職業)なし」や「無記入」の比率は、男子に比べると少なくなり、また、成績の自己評価との関連がほとんどみられなくなっている。


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