2年連続のセンター試験難化から始まった2010年度入試。図表5は、出願変更を余儀なくされた受験生が多かったと予想される理系学部における出願先変更パターンのイメージをまとめている。
平均点下降に伴い、国公立大学の農学系統から理学系統へ、さらに地元志向を反映して一定数の教員養成・教育学系への志願者の流れが推測される。一部の受験生は、工学系統への出願変更もあっただろう。
一方、国公立大学の工学系統の受験生はセンター試験の得点の伸び悩みから、私立大学の併願先を増やすか、安全校(合格可能性の高い大学)を選択するケースも多かったのではないか。
首都圏の私立工学系単科大学では志願者が増えているが、これは「国公立大学工学系統からの併願者の流れが増加」した点と、「私立大学専願者の中で、さらなる安全校を増やす」流れの2つが考えられる。 |