特集 全入時代シフトで成功させる大学ブランディング

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
  PAGE 32/49 前ページ 次ページ

【大学事例 2】

ロボティクスの教育・研究を通して
オンリーワンの大学を目指す

千葉工業大学

千葉工業大学の「未来ロボット技術研究センター・fuRo(フューロ)」は、世界最先端のロボット研究を標ぼうする。研究成果を教育テーマとして全面的に取り入れた未来ロボティクス学科との密接な連携で、オンリーワンの大学を目指す。

解体されたロボットが製作への興味を引き出す

 2005年の春、東京駅構内の壁に並ぶ透過式の広告板の中に、ひときわ目を引く広告が登場した。
 黒一色の背景に浮かび上がる、バラバラに解体された銀白色のロボット。白と黒を基調にしたシンプルな構成の中で、細かいパーツが、ロボットを見たり使ったりするだけでは味わえない、「作る」ことの面白さを語りかけてくる。2006年度に開設された千葉工業大学の未来ロボティクス学科の広告だ。
 「morph3(モルフ3)」と名付けられたこのヒューマノイド(人間型)・ロボットは、千葉工業大学の「未来ロボット技術研究センター・fuRo」のメンバーによって製作された。fuRoの母体は、独立行政法人科学技術振興機構のロボット研究チームだ。2003年6月、プロジェクトの終了と同時に、メンバーが丸ごと大学に移籍した。同プロジェクトで開発したmorph3について研究を続け、新たなロボットの開発も進めている。
 morph3はfuRoの研究開発力の象徴であると同時に、fuRoの成果を土台にして誕生した未来ロボティクス学科の教育力をも物語る。冒頭の広告は、それをビジュアルで表現したものといえる。

写真

千葉工業大学入試ガイド2006
大学案内の表紙や冒頭でも「fuRo」と「morph3」が紹介されている。続いて、未来の車「ハルキゲニア01」も登場。未来ロボティクス学科を新設する年度の大学案内として、ロボットを印象付ける構成となっている

 


  PAGE 32/49 前ページ 次ページ
目次へもどる
大学・短大向けトップへ