大学での講義の受講も一貫教育の重要な柱の一つである。1年次の夏休み期間中に大学で「情報活用リテラシー」の集中講義を受講し、情報活用力、資料検索力といった、大学での学びの基本的なスキルを修得する。2・3年次には週1回、大学にバスで通い、大学生と一緒に、一貫教育の柱として特に重視されている「人間学入門」「人間学概論T〜V」を受講する。これらは、人間学部への橋渡しとなる科目で、併せてノートの取り方、講義の聞き方、試験前の心構えなども伝える初年次教育の役割も果たす。
「大学の講義の方法は、高校時代とは大きく異なる。国際クラスの生徒には、大学入学前から必要な心構えやスキルを身に付け、入学後の大学での学びにつなげてもらいたい」(伊藤教授)
大学生と高校生が混合でグループワークに取り組む授業もある。高校生がまとめ役になることもあり、大学生と比べても遜色(そんしょく)なく作業できる上、試験では大学生より平均点が高い場合もある。
「最初は、大学生と一緒ということで違和感を感じたり、90分授業に戸惑ったりする高校生もいたが、回を重ねるうちに違和感なく溶け込むようになっていった。大学生にとっても高校生の存在は良い刺激になっているようだ」と伊藤教授は話す。
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