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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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チェックリストの作成により教育資源を最適化

 CPは、DPと整合性のある教育カリキュラムを構築することにより達成されるものとの考えから、あえて明文化していない。
 各学部・学科のDPと各授業の到達目標との整合性の確認は、山口大学・立命館大学などの先行事例を参考に作成したCCLで行う。各授業の目標が、各学科・コースのDPを達成するためにどの程度重要なのか、◎○△の3段階で評価し、CPが達成できているかどうかを判断する(下表)。これにより、不足する科目の補充、内容が重複する科目の整理・統合が容易になる。同時に、教員の異動や補充も効率的に行うことができる。教育資源の適性配分、人事の最適化など、組織マネジメントの面からも効果的であるというわけだ。

図

 今後は、CCLを基に学生が履修科目を決める際の指針となる「カリキュラムマップ(授業科目関連図)」を策定する計画だ。柳澤理事は「学生が学びの全体像をつかめるようになる。目標に対して今、自分はどこにいるのかを把握することにより、学びの方向付け、動機付けを与えられるのではないか」と期待を寄せる。
 APについては、中央教育審議会の「我が国の高等教育機関の将来像(答申)」に基づいてすでに策定していたが、DPおよびCPの策定に伴い、見直しを図った。その際に留意したのは、(1)DPの内容と混在していないか、またDPを超える内容になっていないか、(2)可能な限り、入試で測定可能な内容になっているか、(3)関心・意欲・態度の観点に偏り過ぎていないか、の3点だ。
 入試との整合性に関しては、効率的な見直しを図るため、CPと同様にチェックリストを作成。センター試験、個別学力試験、小論文、面接、調査書・推薦書等のそれぞれがAPにどう対応しているかを3段階で重み付けする。


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