大学の学歌を、新設する初等部・中等部・高等部の校歌にするという。芝井副学長は、「今後、私立大学はアイデンティティーがなければ生き残れない。小中高の時から大学へのアイデンティティーを高めたい」と話す。
また、大学では全学共通科目として「関大科目群」を2008年度から開設。関西大学創立の歴史と日本近代史、周辺地域とのかかわりを学ぶことによって関西大学の学生としてのアイデンティティーを形成する。
12年一貫教育の構築と同時に、「関大」の教育内容をステークホルダーにさらに周知させることも、教育ブランディングの大切な要素だ。
同大学の大きな特徴に、保護者の「関大アイデンティティー」の強さがある。保護者による「教育後援会」の総会は、毎回5000人の保護者が集まるほど活発だ。遠隔地に住む保護者のための地方教育懇談会も、年20回近く開かれる。
12年一貫教育のスタートにより、「関大アイデンティティー」を共有する保護者の層がさらに厚くなると、大学は期待している。
今後は、学是に基づく一貫教育の充実とともに、ステークホルダーとのかかわりも強め、教育ブランディングを推進していく。 |