特集

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
  PAGE 18/28 前ページ 次ページ

ステークホルダーのアイデンティティーを形成

 大学の学歌を、新設する初等部・中等部・高等部の校歌にするという。芝井副学長は、「今後、私立大学はアイデンティティーがなければ生き残れない。小中高の時から大学へのアイデンティティーを高めたい」と話す。
 また、大学では全学共通科目として「関大科目群」を2008年度から開設。関西大学創立の歴史と日本近代史、周辺地域とのかかわりを学ぶことによって関西大学の学生としてのアイデンティティーを形成する。
 12年一貫教育の構築と同時に、「関大」の教育内容をステークホルダーにさらに周知させることも、教育ブランディングの大切な要素だ。
 同大学の大きな特徴に、保護者の「関大アイデンティティー」の強さがある。保護者による「教育後援会」の総会は、毎回5000人の保護者が集まるほど活発だ。遠隔地に住む保護者のための地方教育懇談会も、年20回近く開かれる。
 12年一貫教育のスタートにより、「関大アイデンティティー」を共有する保護者の層がさらに厚くなると、大学は期待している。
 今後は、学是に基づく一貫教育の充実とともに、ステークホルダーとのかかわりも強め、教育ブランディングを推進していく。

学生インタビュー


実社会とのつながりを大事にした大学だと実感


政策創造学部3年

贄田竜有(にえだりゅう)さん


 私は、中高時代(関西大学第一中学・高校)に、生徒会活動に参加し、文化祭や体育祭の運営を経験しました。大学でも、そうした活動に参加したいと高校時代から考えていました。内部進学で関西大学に入り、高校時代の先輩に相談したところ、入試広報課の学生スタッフという活動を紹介され、参加することにしました。
 今は学生スタッフとして、入試広報業務の一環で、高校生や保護者の皆さんにキャンパスを紹介する業務を行っています。こうした業務を通じて、関西大学に対する帰属意識がますます高くなり、愛着もわいてきました。
 特に、多くの学生がボランティアに参加していたり、学生スタッフの提案の実現に向けて職員がすぐ動いてくれたりと、積極的な人が多いところが好きです。また、図書館の蔵書やパソコンなどの設備が充実しているのも良いところです。このような関大の良さを高校生にもっと伝えていきたいと感じています。
 教職員の方々は、学是の実現のために努力されています。例えば、大手企業の社長や国会議員など、著名人を含む外部の方々の講演が、しばしば学内で開かれます。実社会とのつながりを大事にした大学だと実感しています。


  PAGE 18/28 前ページ 次ページ
目次へもどる
大学・短大向けトップへ