では、大学は自己点検・評価の結果を、将来の計画にうまく活用できているだろうか。図表3の学部の自己点検・評価の活用状況を見ると、学部の中長期計画、年度事業計画への反映は「とてもあてはまる」がいずれも20%台で、「ややあてはまる」がいずれも50%台だった。「とてもあてはまる」割合が低いところを見ると、現段階では、自己点検・評価の結果を次の活動プランに十分に生かせているとは言い難い。また、学部を超えて全学の中長期計画、年度事業計画に反映している割合は、「とてもあてはまる」がいずれも10%台とさらに低い。大学全体を対象とした自己点検・評価結果の学部における活用も同様で、大学と学部の間での相互の活用はまだ途上にあるといえる。
自己点検・評価結果の将来計画への活用は、大学のPDCAサイクルを「回す」ということである。これは、中教審でも議論されている内部質保証のしくみであり、第2期認証評価のポイントとして想定されている。大学運営の重要課題であり、今後の取り組み強化が期待される。
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