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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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推薦・AOの規制化で早期化・学力不足を抑止

 大学入試の早期化や学生の基礎学力不足について、中教審の「学士課程教育の在り方に関する小委員会高等学校と大学との接続に関するワーキンググループ」では、議論のまとめとして、AO入試の有効性に理解を示しながらも、基礎学力の把握方法の改善に向けた一定のルールが必要だと指摘した。
 こうした動きを受け、文部科学省はAO入試の改善を大学に促した。2009年3月に各大学に通知した「平成23年度大学入学者選抜実施要項の変更予定について」で、AO入試の入学願書の受け付けを8月1日以降にすること、AO入試と推薦入試において基礎学力の把握を徹底することなどを挙げた(図表3)。
 8月1日以降としたのは入学願書受け付けの開始時期であり、エントリーや事前審査などについては特に言及していない。図表2を見ると、8月1日以前にエントリーを実施したAO入試は1158件、事前審査は395件であることがわかる。今後、これらの時期についても検討する必要がありそうだ。
 推薦・AO入試が大学と高校、双方にとって有効な入試方式となるために、今後、ルールの徹底、検証が求められる。

 図表3 「平成23年度大学入学者選抜実施要項」
       に盛り込まれる予定の事項(抜粋)
1.大学入学者選抜の基本方針
2.アドミッション・ポリシーの明確化
3.AO入試の入学願書受付始期の設定
4.AO入試、推薦入試における学力把握措置
5.調査書(特記事項)の活用
6.合格から入学までの学習喚起
7.適用開始時期

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